隊員&OB・OGインタビュー

玉村町ならではの魅力を再発見し、移住促進につなげていきたい。

玉村町 東田侑子さん 活動1年目(2023年4月~)

Q:地域おこし協力隊に応募したきっかけを教えてください。

A:大学卒業後、リフォーム会社で働いていました。地元・奈良県の山間部を担当していたこともあって、お客様から過疎化が進む町のさみしさやあきらめといったお話を聞くことが多くありました。家のリフォームという仕事も楽しくやりがいを感じていたのですが、次第に、人が住み続けてくれる町を維持できるように町を活性化させる仕事をしてみたいと思うようになったんです。
地域おこし協力隊という制度を知り、移住促進の活動ができる場所を探しました。協力隊になるのであれば、よそ者目線を活かしたいと、近畿地方以外で探したのですが、当時、移住促進を募集している自治体は少なくて…。玉村町で「重田家住宅」の活用の募集があったので、これまでの経験を活かしつつ、町の活性化につながる活動ができるのではないかと思い、玉村町を訪れました。そこで、「ゆくゆくは移住促進の活動をしたい」とお話をさせてもらったところ、ご縁があり移住促進担当ということで、声をかけてもらいました。

 

Q:活動内容について教えてください

A:玉村町の移住促進は、これから本格的にスタートという感じです。紙媒体やホームページがあるわけでもないので、何から始めたらいいかわからない状態でもあるのですが、その分、自由度も高いので、なんでもやってみようと思っています。まずは、移住促進の紙媒体づくりに取り掛かっています。玉村町に移住してきた方を対象にした交流会を開き、玉村町の良いところ、不便だと思うところなどを伺って、玉村町ならではの移住促進の方法を模索しているところです。
新しい人に町に来てもらうのも大切ですが、町に対しての愛着を深めていく活動も大事だと思っています。玉村町にはフィリピンやベトナムから来た方が多いので、町内に住むフィリピンの方にフィリピン料理を教えてもらい、一緒に食べるというイベントを企画しました。こういう活動も移住促進と並行してやっていきたいと思っています。

 

Q:これまでの活動で印象に残っていることはありますか?

A:国登録有形文化財「重田家住宅」の活用を担当する隊員と一緒に企画した「重田家マルシェ」ですね。夏のイベントだったので、暑さを考慮し「朝ごはん」をテーマに開催しました。100人ぐらいが来場してくれれば、万々歳だと思っていたのですが、400人近い方に来ていただきました。本当にうれしかったですね。

 

Q:玉村町での暮らしはどうですか?

A:玉村町は本当に平坦な町です。空が広く、太陽をいつも感じますから、夏はものすごく暑いです。平坦で視界を遮るものがないので、玉村町花火大会はもちろん、前橋市や高崎市新町の花火大会も玉村町にいながら見物できます。
また、町民のサークル「山の会」と重田家住宅の企画である「部活動」にも参加しています。今日も園芸部で育てた野菜を使ってカレーを調理しカレーランチを楽しんできました。気さくな方が多いので、居心地が良く、充実した毎日を送っています。

 

Q:今後はどのように活動していく予定ですか?

A:「玉村町ならこんな暮らしができる」を紹介する紙媒体を完成させたいです。玉村町にはホテルなどの宿泊施設がないので、今ある町の施設を有効活用して、玉村町に滞在してもらいながら、町の良さを感じてもらえるような移住体験ツアーもつくれたらと考えています。

 

Q:地域おこし協力隊を目指そうと思っている人にアドバイスがあれば。

A:新しい場所へ行くということは、知らない人しかいないので、不安かもしれません。でも、必ず支えてくれる環境があるはずですから、「自分は一人じゃない」ということを忘れないでいてほしいですね。助けてほしい時は助けてと言う。やりたいことはやってみたいと言葉にしてみる。分からない時は分からないと言ってみる。自分の気持ちを汲み取ってもらうのは難しいことですから、自分の思いを言葉にしてみるといいと思います。

(取材日:2023/9/20)