隊員&OB・OGインタビュー

師匠のいる下仁田町で、「できました!」と胸を張れる野菜を作りたい

下仁田町 山田夏樹さん 活動2年目(2022年6月~)

Q:下仁田町の地域おこし協力隊に応募したきっかけを教えてください。

A:過去に農家でアルバイトをしていて、その時から将来は農家になることを考えていましたが、資金も人脈もノウハウもなく、いきなり農業を始めるということに難しさを感じていました。その時たまたま、地域おこし協力隊から農家になった人がいると聞いて、自分もできるのではと興味を持ちました。農業系の募集を探しているときに下仁田町を見つけ、1泊2日のお試し体験を経て着任しました。

 

Q:現在の活動内容を教えてください。

A:現在は、主に下仁田ネギとナスの農家さんの下で、農業についての勉強をしています。下仁田ネギの農家さんは、お試し体験の時からお世話になっている方で、ナスの農家さんは、協力隊になってからお世話になっています。両方とも栽培から出荷まで携わっています。今はナスのシーズンなので、毎朝6時から収穫を行い、午前中に出荷まで終わらせます。午後は、管理作業がメインなのですがそれほど忙しくないので、お昼をゆっくり過ごしたり、家庭菜園用の自分の畑の管理をしたりしています。また、10月から週1回、しいたけ農家さんの下へ研修に行き始めました。12月から、下仁田ネギの出荷が始まるので、そこへ向けてのネギの畑の管理もしています。

 

 

 

Q:下仁田ネギの魅力はどんなところにあると感じますか?

A:下仁田ネギは形状にインパクトがあるので、知っている人がたくさんいるし、知らなくても「すごい!」と素直に受け取ってもらえる。そういうところがすごいなと思います。とにかく甘くて太いので、やっぱり立派なものを食べると、それだけ味の良さを感じますね。あとは、栽培する立場からすると、1本1本手がかかっていることも魅力の1つです。下仁田ネギって、植える時や植え替え、出荷調整などで、人の手に触れる回数がほかの野菜より多いんです。そこに農家さんの思いを感じられるのが、下仁田ネギの魅力だと思います。

 

Q:下仁田町での生活はいかがですか?

A:出身が埼玉県上里町なのですが、町を出る時はどちらも車が必要なので、そんなに環境は変わらないですね。実際に、今住んでいるところは、スーパー・コンビニ・病院・役場・駅が徒歩圏内に揃っているので、不便は感じていません。とても住みやすい雰囲気です。ここに来て初めて一人暮らしをしているのですが、農家さんからたくさん野菜をもらうので、ほぼ毎日自炊です(笑)。下仁田町には、地域おこし協力隊のOBの方もいるので、そういう方たちとの関係性も大切にしています。あとは元々ここに来る前に資格を取得していたので、最近猟友会に入りました。自分の畑を守りながら、地域の方との交流を深めたいと思います。

 

Q:今後の目標を教えてください。

A:いつも農家さんから野菜をもらっていて、自分でもこんな見事な野菜を作ってみたいと感じます。今、農家さんたちと同じように野菜を育てていても、全然うまくできなくて。だから、いつか自信をもって「できました!」って持っていけるような野菜を作りたいです。任期終了後は、下仁田町で農家になると決めています。決意した理由は、今お世話になっているネギ農家さんである師匠の影響です。師匠は、技術があることはもちろんなのですが、夏場の朝早い時など大変な時にもその場を和ませてくれるような、人間的にも尊敬できる人です。師匠が下仁田町にいるのであれば、ここで農業を学びながら続けていきたいと思いました。土地の選定や経営についても、今農家さんに聞いているところで、今後大変になってくるのかなとは思いますね。でも、元々能天気に好きなようにやりたいという性格ですし、それが農業の魅力の1つだとも思っているので、それができれば大大大大満足です!

 

Q:これから地域おこし協力隊を目指す人にメッセージをお願いします。

A:地域おこし協力隊は、これからどんどん増えてくると思いますし、地方の人が求めている人材でもあります。だから、自分の興味関心と協力隊の活動内容がマッチするのであればチャンスだと思うので、積極的に参加してもらいたいです。最初はわからないこともあると思いますが、役場やOBなどに聞いてもらうことで実態を知れるので、そういったところから始めて、どんどん応募してもらいたいですね。

(取材日:2023/10/12)