隊員&OB・OGインタビュー

楽しみながら、仕事として自立できるまでになりたい。

みどり市 安西未佳さん 活動3年目(2019年4月~)

Q:みどり市の地域おこし協力隊に応募したきっかけを教えてください。

A:出身は香川県です。都内で情報関連の仕事などを経験した後、香川県にUターンしていましたが、友人が北海道で地域おこし協力隊をすると聞き、「それ、何?」と興味がわきました。自分もやってみたいと思い、隊員を募集している市町村を調べていく中で、観光振興・情報発信の分野で募集があったみどり市に決めました。

Q:実際の活動内容について教えてください。

A:観光振興では、みどり市の観光ガイドの会の先輩に教えていただきながら観光客への案内をしています。毎年4月に開催される「小夜戸・大畑花桃まつり」は、新型コロナウイルス感染症の影響で例年のような規模では開催できなかったのですが、花桃の木が約2kmの沿道に植えられている花桃街道を、来場者にガイドしながら歩きました。その他、昨年は写真展やワークショップの企画・開催、今年春には、ひな人形展&協力隊の活動報告の展示などを行いました。

情報発信では、TwitterやInstagramなどSNSの活用や、パンフレットやフォトブックの企画・制作をしています。
パンフレットは小夜戸小正月飾りや、東町の乾燥芋についてまとめたものですが、第4回ジモトジマンコレクション(コンテンツワークス株式会社主催)で「小夜戸小正月飾り」がこと部門に入賞、「あずまのかんそういも」がグランプリに選出されました。完成したパンフレットを地域の方にお渡ししたところ、「いいものができたね」「数冊ゆずって」などと声をかけてもらい、関心を持っていただけたと実感できました。フォトブックは、「旧花輪小学校記念館」と「沢入駅の紫陽花」をそれぞれまとめました。写真撮影は独学ですが、SNSなどのWEBツールだけでは地域の方に見ていただく機会が少ないので、やはり写真を活用して、手に取れるものも作りたいと、多方面に取り組んでいるところです。

それから、地元の酒造会社で作っている甘酒ののぼり旗も、私が撮影した写真を使っていただきました。背景の緑は、実際の酒米の田んぼです。ひと目見ただけではわからない部分でも、そういったバックグラウンドのストーリーも意識しています。

 

Q:みどり市での暮らしはいかがですか?

A:香川県では市街地に住んでいたので、こちらに来てからお店が遠いなど生活面で違うところはあります。ですが、そういう場所だと知って来たので、特別不便だとは感じていません。状況に合わせて、どうすれば快適に暮らせるかを考えるようにしています。

実は、香川県と群馬県は似ているところもあるんですよ。両県ともうどん県ということや、珍しい山野草のカッコソウが四国と群馬にしか咲かないことなど。それから、四国八十八カ所巡りができる自音寺というお寺があることも、四国とのつながりを感じられてうれしかったですね。

 

Q:ほかの協力隊員との関係について教えてください。

A:イベント開催等では、隊員同士が交流できるように企画しています。みどり市には観光、農業、林業、木工の4つの分野の隊員がいるので、隊員同士でどういうことができそうか相談しながら、地域の方とも力を合わせて取り組んでいます。春に開催したひな人形展は、私ともう一人の観光担当の獅子内隊員が中心となって準備したイベントでしたが、ほかの隊員も会場の展示を手伝ってくれました。

また、最近空き家を借りて引っ越したのですが、リノベーションするときに、ほかの隊員や地域の方にも手伝っていただきながら、一部はDIYで改修しました。

Q:任期終了後はどのように活動していく予定ですか?

A:写真撮影は今後も技術を磨いて活用していきたいと思います。また、デザインの仕事にも取り組んでいます。デザインの仕事では、地元の洋品店から一緒にできたらというお話をいただいています。その洋品店は、みどり市で作られているチャリティーポロシャツの製作でお世話になりました。市のマスコットキャラクター「みどモス」を使って新規採用職員の方たちが手描きした絵をもとに、私がデザインした刺しゅうが入ったポロシャツです。
そのほか、協力隊の仕事とは別に、WEBサイトの管理や広報の制作などを少しずつ依頼されるようになってきたので、それらを本格的に仕事としてやっていければと思っています。

任期終了後もみどり市に住み続ける予定です。

(取材日:2021/7/30)