隊員&OB・OGインタビュー

協力隊員同士をより深くつなげて、活動の幅を広げていきたい。

渋川市 長沼未希さん 活動2年目(2019年8月~)

Q:渋川市の地域おこし協力隊に応募したきっかけを教えてください。

A:もともと学生の頃から地域に密着した地域の人とたくさん関われる仕事がしたいなと思っていました。でもなかなか自分の思うような仕事が見つけられず、もやもやしながらも地域密着型の飲食店に就職しましたがやっぱり自分のやりたいこととは違っていました。また1から探し始めようとしたときに参加した、地元の協力隊員主催のワークショップで地域おこし協力隊という仕事と出会いました。協力隊についてのお話を聞いて自分のやりたいことはこれだ!と強く感じました。

それから活動場所をネットや移住・定住フェアで探し、現地見学には群馬を含めて7ヵ所行きました。渋川市にも見学に来て伊香保温泉を見たときにここで何かやってみたいと思ったんです。それが渋川市に決めたきっかけです。先輩隊員が案内してくださり、話をする中でこの方とも一緒に仕事をしてみたいなって思ったのもありますね。

Q:実際の活動内容について教えてください。

A:担当の分野が観光振興・情報発信なので、渋川の魅力を発信していくことに力を入れています。SNSや、渋川駅観光案内所内の掲示板、渋川市地域おこし協力隊のHP等を活用し、市内各所で撮影した写真をアップしたり、イベントの情報を流したりしています。ほかにはイベントの企画、お手伝いなども。絵を描くことが好きなので、デザインのお仕事をいただくこともあります。「しぶかわ元気券」という地域商品券のデザインを任せていただいたり、ポスターやイベントチラシのデザインの依頼をいただいたりしていますね。最近では、ノベルティや、渋川駅前プラザ1階にある渋川名産品センターの通販カタログのデザインもさせていただきました。

今年は新型コロナウイルスの影響で思うように活動ができませんでしたが、外出自粛の期間には市や飲食店と協力してテイクアウトが可能な飲食店を掲載した「しぶかわテイクアウトマップ」を作成しました。外出自粛応援企画としてマップを利用したイベントも開催し、飲食店の方にもお客さんにもとても好評だったので嬉しかったです。このテイクアウトマップがきっかけで飲食店と連携したお仕事もさせていただくようになり、最近では公益社団法人渋川市まちづくり財団のイベントに飲食ブース担当として関わらせていただいています。

Q:そのほかにはどんな活動をしていますか。

A:昨年のハロウィンに「ハロウィン仮装はしご酒」というイベントを開催したのですが、結構好評だったんですよ。駅前のお店3店舗にご協力いただき、参加者の方に「はしご手形」を持ってお店を回っていただきました。参加には仮装が必須だったのですが皆さんの仮装のクオリティが高くて驚きでした。お店の方にも参加者の方にも楽しんでいただけたので今年も開催したかったのですが、コロナウイルスの影響で断念しました。来年は少し規模を大きくしてまた開催したいなと思っています。

Q:渋川での暮らしはいかがですか?

A:渋川は洗濯物が強風で飛ばされたり、雷に驚いたり、とにかく風と雷がすごいというのが第一印象でした。でも実際に住んでみると街と自然がすごく近くていいなと感じます。暮らすのに不便のない街から少し車を走らせれば田んぼや川があって、山も近い。個人的に晴れた日の榛名山に沈む夕日が綺麗でとても好きです。

実は地元の方が田舎なので、渋川はスーパーも飲食店も遅くまで空いているし、交通の便も良いので不便さを感じたことは一度もないですね。

Q:残りの任期中の目標を教えてください。

A:現在企画中のイベントを実現させることと、地域おこし協力隊の存在を地域の人に知ってもらうことです。今年はコロナウイルスの影響で企画していたイベントがほとんど何も開催できませんでした。今後、コロナウイルスがどうなるかわかりませんが、企画自体をこの状況にうまく適応させて開催していければと思っています。そして、イベントを通して地域おこし協力隊の存在をもっと知ってもらいたいです。協力隊は地域の人との距離が近いので、声も拾いやすいしやってみたいことを実現しやすい。実際にこれまでやってきた仕事の中でも、地域の人の声を拾って実現した企画もいくつかあるんです。これからたくさんの人に地域おこし協力隊の存在を知ってもらって、そういう輪をどんどん広げていきたいです。

また、協力隊員同士の交流の機会ももっと増やしたいと思っています。私は協力隊って年齢も違う、出身地も違う、活動内容も違うけど、同じ地域おこし協力隊として活動しているというところがとても魅力的だと思うんです。だからこそ、気軽にいろんな隊員の話が聞ける場、相談できる場があったらいいなと思うんですよ。隊員同士で交流する中で聞ける話は自分にとってためになるし、本当に面白いと思います。今後、そういった交流の場を増やして自分自身でも、協力隊全体でも、活動の幅を広げられたらいいなと思っています。

(取材日:2020/10/26)