隊員&OB・OGインタビュー

マルチな複業で生計を立てていきたい。

みどり市 幸田敏一さん 活動3年目(2016年4月~)

Q:みどり市の地域おこし協力隊に応募したきっかけを教えてください。

A:前職は業務委託のパソコンインストラクターでした。あるとき、テレビで地域おこし協力隊のことを知り、自分の頭の中を形にできるような仕事がいいなと思っていたので興味を持ったんですね。自分のやりたいことを自由に、仕事としてできたら面白いかなって。そこで、これまでの経験を活かせる仕事を探したら、みどり市を見つけたという流れです。募集時の活動内容が地域資源の発掘、情報発信というミッションで、市のページを見ていたら草木ダムとかいろいろ観光に活かせる資源がありそうだと思いました。僕がみどり市としては第1期の協力隊で、同期はいなかったので1人だけでスタートしました。

Q:実際の活動内容について教えてください。


A:募集内容が情報発信ということだったので、まずはSNSのアカウントを取得しました。当時のみどり市はLINE@以外はなかったので、Twitter、Facebook、YouTube、アメブロを新しくスタートして。最初は、ベタに草木ダムとか富弘美術館とか、ある程度知名度のある場所を撮影に行って、SNSにアップしました。市としても初めての協力隊だったので、1年目はどう扱っていいか手探りだったと思います。正直、衝突も多かったというか、協力隊員にどこまで任せるのか難しい部分があって、リアルタイムの情報発信を得意とするTwitterも全て確認を取ってからじゃないとツイートできなかった。2年目からはある程度任せてもらえるようになりました。

1年目の最後ぐらいから、デザインの仕事も増えましたね。次期協力隊員の募集チラシを作ったりとか、みどり市地域おこし協力隊のマークとパーカーを作成したりしました。それから、みどり市の木材を活かした木製ストラップのデザインも行いました。

あと、僕が担当した中で一番大きかったのはイベントを開催したことですね。僕のいるみどり市東町にはもともと三大祭(商工祭、産業祭、文化祭)があったんですけど、来場者が減少して文化祭以外は中止になっていたんですね。でも秋にはやっぱりイベントをやりたいということになったので、「せっかくやるんだったら今までと違うものをやりましょう」と僕がアイデアを出して、「Blow Easterly ~風が東から吹く~」というイベントを企画・実施しました。アイドルステージをメインに、ネイチャークラフトやみどり市の秋の味覚を楽しめるイベントにして、東地域の文化祭と同日開催で行いました。最初にここに着任して、どうすれば東京から人を呼べるかと考えたときに、自分の属性というか趣味を生かせればと考えたんですね。僕はアイドルが好きで、週末は東京のライブに行くこともあったので、僕が東京に行くなら東京からも来てもらえるだろう、と。そこで来てもらった人達にみどり市を知ってもらえる機会になればいいと思いました。昨年、今年と2回開催して、ある程度形にはなってきたかな。

Q:みどり市に暮らしてみた感想を教えてください。

A:自分の視野というか知識が広がりましたね。僕の実家も奈良県の田舎だったんですけど、同じ田舎でも関西と関東では違ったりとか、都市部との付き合い方が違ったりとか、そういうところで視野が広がったかなと感じます。あと、空き家バンクで見たものより、実際は空き家が結構あると思いました。今、空き家の調査も始めようと思っているんです。東町に人が移住するためにはもっと住める家がなければならないし、そういう情報をもっと発信していかなければならないと思うので。

Q:他の協力隊員との関係はどうですか?

A:みどり市には現在3期までの協力隊員がいます。僕以外のメンバーは林業や農業、木工関係などで活動をしているので、仕事の面では1人ですね。ただ、「みどり市商工フェスティバル」など地域のイベントには全員で参加しています。また、隣の桐生市や栃木県の日光市と3地区合同で連携事業や交流会を行うことがあるので、そこで情報交換なんかもしています。

Q:任期終了後について教えてください。

A:任期が終わったら、基本は起業しようと考えています。個人的なブログと、ポータルサイトでしょうか。まだ検討中ですが、東町か、みどり市全体か、ありとあらゆる情報を一括で得られるサイトを作りたいと思っています。この3年間で写真や動画の撮影・編集、デザイン&設計、イベント企画・運営などのスキルを身につけられたので、マルチな複業でいければいいかなと思っています。仕事が成り立てば、このままみどり市に定住したいですね。