隊員&OB・OGインタビュー

みなかみ町の活性化・持続化のために、自分ができることを仕事にしていきたい。

みなかみ町 鈴木雄一さん OB(2016年11月~2019年3月)

Q:地域おこし協力隊に応募したきっかけを教えてください。

鈴木雄一さん

A:僕も妻も出身は大阪で、大阪や東京の広告業界で働いていました。趣味のスノーボードが高じて、山の近い暮らしがしたいと思い、また東日本大震災もきっかけとなり、なじみのあった長野県に移住しました。移住した小諸市では、5年間、印刷会社で企画などを担当していました。ただ、都市部での仕事と比べると経済規模は大きくありません。もう少し、地域が外からお金を稼げないかと。その手段として観光関係の仕事に興味を持つようになったんです。そんなとき、みなかみ町観光協会の地域おこし協力隊の募集を見つけました。幅広い地域連携により観光で地域の活性化に取り組むDMOがちょうど始まったころで、観光とマーケティングという事業内容が、僕のやりたいこととマッチするのかなと思って応募しました。

 

 

Q:隊員だった時の活動内容を教えてください。

鈴木雄一さん

A:みなかみ町観光協会のDMO推進担当として活動していました。まず、みなかみ町の観光ブランドづくり。新しいロゴマークの運用ガイドラインを作成したり、みなかみ町の魅力がより伝わるように観光パンフレットをリニューアルしたり、FacebookなどのSNS運用も担当。他には地域住民向けの観光広報誌の立ち上げも行いました。僕は、任期中には隊員という意識よりも、観光協会の職員として観光を盛り上げるという責任感をもって活動していましたね。みなかみ町は広くて、地域関係者の調整などが大変で、思うように進まなかったこともありました。

 

Q:地域おこし協力隊を経験してよかったと思うことは?

鈴木雄一さん

A:田舎暮らしをしたいと思っても、知らない地域にいきなり移住するハードルって結構高いので、その入り口として地域おこし協力隊の制度を利用できたことはよかったと思いますね。サポートを得ながら地域のことを深く知ることができました。町の主要産業の中軸を担う観光協会という組織の一員として働いていたので、町内の様々な人ともつながりができたし、そこで得た信頼や地域のルールを知れたことが起業した現在も役立っています

 

Q:現在の活動(事業)内容を教えてください。

鈴木雄一さん

A:これまでのスキルを活かし、広告広報PRを一括で行う事業で起業しました。地域おこし協力隊の期間で得た信頼もあり、観光関係の事業者が顧客に多いですが、東京から仕事をいただくこともあります。また、町の事業としてローカルベンチャーの創出育成支援事業があって、そちらの地域とつなぐ担当も務めています。これは国の地方創生推進交付金事業で、都会から地方に興味のある人を呼んで育成プログラムを提供し、地域の人と交流してもらうということを一貫して行います。関係人口を作って、定住人口へと結びつける事業です。

 

Q:今の事業で心がけていることや目標があれば教えてください。

A:基本的には町が豊かになること、町が豊かになることで自分も豊かになることを大事にしています。地域の事業者が情報発信し誘客し、ファンを作る、良い流れをスムーズにできるような潤滑油になりたいと思っていす。観光事業者が必要としている情報発信のサポートを提供しつつ、去年取得した旅行業の資格を、今後は生かしていきたいですね。外から来た方ややる気のある若い方は、みなかみ町の魅力的な資源の活用に気づくことが多いと思います。その目線を大事にして、自分で活動しながら、新しくチャレンジする人を応援していきたいです。特にローカルベンチャー事業では、外から来る人が地域に入りやすく、資源を活用しやすくなるよう、地域と摩擦なく着地できるように心掛けて動いています。それから、SDGsカードゲーム(SDGs de 地方創生)の公認ファシリテーターの資格も取りました。みなかみ町はSDGsの未来都市、またユネスコエコパークのまちにも認定されているので、町の愛着の啓蒙に取り組んでいきたいなと思っています。町が活性化したり、持続化したりするために、また自分自身も町に持続的に暮らしていくためにも、これからも自分仕事を通して地域に貢献していきたいですね。

 

Q:みなかみ町での暮らしはいかがですか?

鈴木雄一さん

A:地域おこし協力隊で赴任するまで来たことはなかったのですが、遊ぶところがたくさんある町という印象を持っていました。また、スポーツウェアメーカーのデサントと組んでスポーツタウンプロジェクトを行うなど、先進的な取り組みをしている町だなとも。実際に暮らしてみて、みなかみ町は上質なスノーエリアがありながらも、僕の住む月夜野エリアは積雪も少ないし、新幹線の駅や高速のインターチェンジがあってアクセスもよく、特に不満はありません。都会からいきなりだとギャップが大きかったかしれませんが、長野県でも暮らした2段階移住だったので、それほど困ったことはありませんでした。仕事で東京に行くときには主に新幹線を使っています。上毛高原駅から東京駅まで最短66分なので、その日に打ち合わせがっても行けるし、飲み会に参加して帰ってくることもできます。移住先として群馬県はとても暮らしやすく、人の気質も開放的で、外から来る人を受け入れてくれると思いますね。小1の長男をスキースクールに通わせていますが、都会ではできない体験を気軽にできることもいいなと思っています。

 

Q:地域おこし協力隊を目指したいという人へのメッセージがあれば。

A:何のためにそこに行くのかをしっかり決めてきた方がいいと思います。せっかく地方に行くのだから、自分のやりたいことをやらないともったいないです。3年間は長いようであっという間。その期間をどう使うかをよく考えて、効率的に動いた方がいいですね。それと、地域とのなじみ方に気を付けた方がいい。ぼくは、出来る限り「No」と言わないこと、やるときは素早くやることを心がけました。 地域おこし協力隊は地域を助けに来てくれる人だと思われていることもあるので、「私はこれをやりたい」ということだけを主張すると地域の人に受け入れてもらえません。地域の人の気持ちも受け止めながら、自分のやりたいことをうまく乗せて、バランスを取ることが大事ですね。それから、ローカルルールにも注意が必要です。そういうところにも気を配るとスムーズに進むと思います。

(取材日:2020/2/12)